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日本代表、ロシアW杯初戦は6月19日21時に変更…FIFAが試合日程を一部調整

FIFA（国際サッカー連盟）は1日、ロシア・ワールドカップの抽選会を行った。そしてその直後に試合日程を一部変更したことを発表している。
抽選会の結果、日本はポーランド、コロンビア、セネガルと同組のグループHに。日本の初戦はコロンビアで、日本時間19日24時（20日午前0時）にキックオフ予定だったが、同19日21時のポーランド対セネガルと入れ替わった。
また、グループC第2節とグループF第2節の各2試合もそれぞれキックオフ時間が入れ替わっている。

上記の記事にある通り、当初はポーランド対セネガルが日本時間で6月19日の21時から行われ、その3時間後、日本対コロンビアが24時（6月20日の午前0時）から行われる予定だったのだが、それが逆になった。
何故変わったのか、理由は分からないが、この変更は日本にとって、不利に働くと考えられる。理由は２つある。

1つ目の理由として、日本がポーランドの試合結果を見てからコロンビアとの初戦に臨む、ということが出来なくなった。日本がグループリーグ突破を目指すにあたって、ポーランドの実力の見極めが大事である、という点については、下記の記事で既に触れた。
韓国よりも日本のほうが厳しい。2018FIFAワールドカップ ロシア大会 組み合わせ抽選会結果
現実的に言って、日本はグループリーグの2位抜けを目標にするわけであるから、ポーランドがコロンビアよりも強い場合はコロンビアと、逆にポーランドがコロンビアよりも弱い場合はポーランドと2位争いをすることになる。前者なのであれば、初戦のコロンビア戦を必ず引き分け以上で終える必要がある。後者なのであれば、コロンビアには最小限の得失点差で敗れる、ということも選択肢に入れる必要がある。無理に勝ち点を取りに行って2点差以上で敗れてしまうと、2戦目でポーランドがコロンビアに1点差で敗れた場合、3戦目の日本対ポーランドを、不利な状況で迎えなくてはいけなくなるからである。

ご存知の通り、2010南アフリカワールドカップで日本は2戦目のオランダ戦に0-1で敗れたのだが、2位抜けのライバルとなるデンマークがオランダに0-2で敗れたため、3戦目の日本とデンマークの直接対決では、引き分けであれば日本が得失点差で2位、という有利な立場で戦うことが出来、結果、勝利して決勝トーナメントに進むことが出来た。
ワールドカップのグループリーグは3試合しかないので、勝ち点で並ぶ可能性が非常に高く、得失点差は無視できない要素である。特に、2位抜けを狙う場合は1位抜けするチームに大敗しない、ということも重要になる。
つまり日本は、1位抜けするチームには大敗しないように、そして2位抜けしそうなチームには必ず引き分け以上で終わるように戦わないといけない立場なのだが、日本の入ったグループHは飛び抜けて強い国がいないので、逆に難しい。
FIFAランキングで言うと、ポーランドが7位、コロンビアが13位なので、数字上はポーランドがグループHの最強国なのだが、ランキングが接近している上、別大陸の国同士なので、実際に本大会が始まるまでは、どちらが強いのか、という見極めが出来ない。ポーランドが先に試合をする場合、日本はポーランドの実力を見た上でコロンビアと試合が出来るので、戦い方を決めやすかったのだが、それが逆になったことで、日本はコロンビア相手に絶対に引き分け以上で終わらなくてはいけなくなった。逆に、日本の後にポーランドと戦うセネガルは、コロンビアの戦いを見た後でポーランドと戦うことになるので、戦略を立てやすくなった。試合時間の変更が日本にとって不利に働くと考える一つ目の理由はこれである。

2つ目の理由は、現地の気温である。
ロシアというと涼しいイメージがあるが、日本とコロンビアの試合が行われるサランスクの6月の平均気温は結構高く、日本で言うと東京より少し低い、新潟ぐらいの気温である。

月	5月	6月	7月	年
平均最高気温 °C (°F)	20.2 (68.4)	23.3 (73.9)	24.9 (76.8)	8.8 (47.8)
平均最低気温 °C (°F)	7.5 (45.5)	11.6 (52.9)	13.6 (56.5)	−0.6 (30.9)
出典：Саранск

日本とポーランドの試合時間が入れ替わったことで、日本は現地時間で18時から試合を行うはずだったところを、15時から行うことになった。当然、18時よりも15時の方が気温は高く、また日差しも強い筈である。対コロンビアということで考えれば条件は同じだが、その後に続く対セネガル、対ポーランドを考えた場合、コンディション面でどちらが有利に働くかは明らかである。

上記2点が、試合時間の変更によって日本が不利になると考える理由である。