新しい呼称の発明が待たれるサッカー用語

サッカー界では常に新しい戦術が発明され、それに伴って生まれる選手の役割やスペース、試合の中で生まれる現象、その他諸々に、その都度呼び名が与えられてきた。
特定のマークを持たないDFを「リベロ(自由な選手)」と呼んだり、トップと中盤の間にいる攻撃的MFを「トレクァルティスタ(4分の3の選手)」と呼んだり、はたまた、CBとSBの間に生まれるスペースを「ハーフスペース」と呼んだり、攻撃から守備への切り替えの瞬間に発生するプレスを「ゲーゲンプレス」と呼んだり。
ピッチ上で起こる様々な出来事を全て言語化しようとすると膨大な量になるので、頻繁に起こる出来事に代名詞を与えるのは必然である。今回は、このサイトで記事を作る作業の中で、「特定の呼称が欲しい」と思った事柄について書きたい。

3バックのCBの選手それぞれの呼び方

3バックの3枚の選手をそれぞれ表現する時、「センターバックの真ん中」とか「サイドのセンターバック」などの変な表現になる。
両脇はドイツ語ではHalbVerteidiger(ハルプフェアタイディガー、英語で言うハーフディフェンダー)とか呼んだりするらしいが、独英どちらの呼称も長すぎるので定着しないで欲しい。
中央は昔風に表現すれば「リベロ」になるが、現代サッカーではボールの位置によって同じポジションでも役割が変化するので、最早その呼び名はふさわしくない。

人に付くゾーンディフェンスの呼び方

既に現状の呼び方が矛盾しているが、マークを受け渡しつつ守るマンツーマンのこと。ゾーンとマンツーの定義の統一も含めて新しい呼称が考え出されて欲しい。この点については別記事「サッカーにおける、ゾーンディフェンスとは何か。マンツーマンとの違いとは何か。」でも触れている。

前から奪いに行く守備が剥がされた時に受ける、カウンターに似た攻撃

「カウンター」とは本来、ボールを持っている側のチームが、ボールを失った瞬間に受ける反撃だが、ボールを持っていない側のチームも、相手の最終ラインに対して前からボールを奪いに行って剥がされると、カウンターと良く似た攻撃を受けることになる。
この状況は「擬似カウンター」と呼んでいるサイトが多い気がする。このサイトでもそう表現することが多い。

ゴールマウス外のゴールラインの別称

ゲームの流れを文章に起こす時、コーナーキックやゴールキックになったシーンで「ボールがゴールラインを越えた」と表現するのは凄く違和感がある。
「ゴールを割った」のか、単にピッチ外にボールが出てプレーが切れたのか、一言で表現するためには、ゴールマウス内のゴールラインと、その外側のゴールラインは別々の呼称である必要がある。
これについては一般的な呼称のみならず、ルールブックなど、オフィシャルの呼称自体も変わって欲しい。ゴールラインは確かに一本の線ではあるが、ゴールマウス内のそれとゴールマウス外のそれは、全く異なる意味を持つはずである。