トゥヘル監督の退任について思うこと

ボルシア・ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督の退任が発表された。
良くも悪くもエキセントリックな監督だったが、香川の成長、という意味では非常に大きな役割を果たした監督だったのではないだろうか。
セレッソ時代のクルピ監督、最初にドルトムントに移籍した時のクロップ監督、そしてマンチェスターユナイテッドのファーガソン監督は、どちらかというと香川の良さ、ストロングポイントを最大限に引き出そうとした監督で、香川にとっては自分の長所を磨くことに集中できた一方で、短所に向き合う、ということは求められなかった。
しかしトゥヘル監督は、その選手に足りないところを容赦なく突き付けてくる監督で、その要求にもがき、どうすれば起用されるかを模索する中で、香川は確実に成長したと思う。
今の香川はドルトムントに移籍した当初と比べて、思い切り、という部分では物足りないかもしれないが、それは経験を積んだから、プレーの幅が広がったからであり、間違いなく今の彼は、以前の彼と較べて起用しやすい、端的に言うと戦える選手になっている。
香川をそういう方向に導いた、という意味で、トゥヘル監督の存在は非常に大きかったのではないだろうか。