日時 | 2019年8月17日(土)19:03 |
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試合会場 | ノエビアスタジアム神戸 |
試合結果 | 3-0 ヴィッセル神戸勝利 |
ヴィッセル神戸の直近のリーグ戦3試合の成績は2分け1敗。現在15位につけている。対する浦和レッズの方は3試合連続引き分けで10位。いずれのチームも、目標にしている順位に対して大幅に下回る位置につけている、と言うことで、浮上のきっかけを掴みたいチーム同士の対戦だったが、結果は、新戦力を上手くチームに組み込んだ神戸の快勝となった。
21 田中 |
16 古橋 |
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8 イニエスタ |
5 山口 |
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24 酒井 |
6 サンペール |
22 西 |
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4 フェルマーレン |
25 大崎 |
33 ダンクレー |
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18 飯倉 |
この試合の神戸のフォーメーションは、フェルマーレン、大崎、ダンクレーを最終ラインに置き、両ワイドに酒井高徳と西、アンカーにサンペール、IH(インサイドハーフ)にイニエスタと山口、2トップに田中順也と古橋を置く5-3-2。左CBのトーマス・フェルマーレン、左WBの酒井高徳、そしてGKの飯倉大樹は夏の移籍市場で獲得した選手。飯倉はリーグ戦3試合目の先発、フェルマーレンは2試合目、酒井は初先発である。
神戸はスタメン11人のうち7人が欧州でのプレー経験者。CB大崎にもNASL(当時のアメリカ2部)でのプレー経験があるので、「純国内組」は3人のみというインターナショナルなチームになっている。
14 杉本 |
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9 武藤 |
30 興梠 |
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3 宇賀神 |
16 青木 |
8 エヴェルトン |
41 関根 |
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5 槙野 |
2 マウリシオ |
31 岩波 |
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1 西川 |
一方の浦和のフォーメーションは、槙野、マウリシオ、岩波が最終ライン、前線1トップには杉本、その下の2シャドーに武藤と興梠を置く3-4-2-1。浦和は前節の札幌戦では興梠の1トップに武藤と長澤の2シャドーだったのだが、この試合では杉本を1トップに起用し、それに伴って興梠のポジションがシャドーに下がっている。
試合の流れに入る前に、両チームの守備とボール保持の基本形を書いておくと、まず神戸の方は、浦和の3バックに対して2トップ+ボールサイドのIHが前に出て、3トップ的に前からプレスを掛けるのが守備の始まり。それに対して浦和は、低い位置のボール保持の場合はGK西川が、高い位置の場合はボランチ(エヴェルトンか青木)が3バックの間に入って4バック化し、神戸の前からのプレスに対して数的優位を作るのがボール保持の基本形だった。また、浦和は前からのプレスの時は1トップの杉本と2シャドーの武藤、興梠が3トップ的に神戸の3バックにプレスを掛ける。それに対して神戸の方は、低い位置ではGK飯倉が、高い位置ではアンカーのサンペールが3バックの間に入って4バック化するのがボール保持の基本形だった。
さて、試合は序盤から神戸がボールを支配する展開になった。理由ははっきりしていて、浦和の方は神戸のアンカーであるサンペールを誰が見るのかが明確になっていなかった。
浦和の方は、神戸がボールを持つと1トップ+2シャドーが3トップ的に神戸の3バックに前からプレスを掛ける。それに対して神戸の方は、GK飯倉が大崎とダンクレーの間、もしくは大崎とフェルマーレンの間に上がって4バック化し、浦和の3枚のプレスに対して数的優位を作ってボール回しを安定化させようとする。よって、浦和の方は3トップで4枚に対してプレスを掛けることになるのだが、これ自体は良くあることである。問題は、相手の3バックからアンカーのサンペールにボールが出た時で、サンペールに対してボランチが出て行くのか、それともトップの選手がプレスバックするのかが明確になっていなかった。
神戸の方はIHの山口とイニエスタが浦和の3バックと2ボランチのちょうど中間ぐらいにポジションを取っているので、浦和のボランチからすると、サンペールに行くと山口かイニエスタが空く。前半8分には、バイタルエリアでサンペールがドフリーになり、慌てて青木が出たが、今度は山口がフリーになり、山口のシュートをマウリシオが飛び出してブロック、と言うシーンがあり、続く14分にはセンターサークル付近でボールを持ったサンペールに対してエヴェルトンが出たが、また山口がフリーになり、サンペールから山口、山口からマウリシオの脇のスペースに走った田中へとパスが通り、田中がゴール前に折り返したが味方に合わず、と言うシーンがあった。更に19分には、GK飯倉と神戸の3バック+サンペールの合計5枚でのパス回しに対して、浦和の方は3トップ+エヴェルトンでプレスを掛けたのだが、飯倉からイニエスタにパスが通り、イニエスタに対しては岩波が飛び出したのだが、イニエスタはノートラップで背後のスペースにキック、古橋がマウリシオの裏に走ってボールを受けたが、カバーに入った槙野がボールをつついて何とかCKに逃れた、というシーンもあった。
もうこの時点で顕著だったのだが、浦和の方は、相手アンカー(サンペール)にボランチが付くとIH(イニエスタと山口)のどちらかが空く、そこを空けないために左CBの槙野と右CBの岩波がIHに対応しようとすると、今度はマウリシオの脇が空く、という具合に、ボランチの所の守備のズレが後ろまで順番に波及する状態になっていた。また、神戸は低い位置でボールを回す時には2トップを前に張らせ、両WBも大きく開かせて、つまり敢えて間延びさせて、IHはその中間にポジションを取るので、浦和側から見ると、前からプレスに行っている前線の選手からも、最終ラインの選手からも、神戸のIHが遠い。
ただ、前半24分の給水タイムを過ぎたあたりからは、浦和の方もやり方がはっきりしてきて、サンペールにはエヴェルトンが付く、相手IHの片方は青木が見る、もう片方は該当サイドのCBが見る、という感じになっていた。CBの1枚が相手IHに付くと、神戸の2トップに対して最終ラインが数的同数になるが、そこは許容して、マークをはっきりさせることを優先する、と言うやり方だった。前半30分には、飯倉からダンクレーへのパスが不正確になり、ダンクレーがクリア気味に山口にパス、しかし岩波が身体を入れて山口のファウルになる、と言うシーンがあった。上述の、前半19分にイニエスタからチャンスが生まれたシーンでは、岩波は最終ラインからイニエスタに対して飛び出したが間に合わなかった。このシーンでは、岩波は最終ラインに残らず、最初から山口に付いていたので、そこが違いだった。
神戸の先制点が生まれたのは前半45分。得点の流れは、神戸側のペナルティエリア内まで浦和が押し込んだ状況から始まった。浦和の左WB宇賀神がファーサイドにクロス、これが右WBの関根に届き、関根がダイレクトで折り返そうとしたがミスキック、ふわりと上がったボールを神戸の右WB西がピタリとトラップした。西はボールをGK飯倉に落とし、飯倉が田中に縦パス。浦和の方は田中に青木が付いていたが、田中はボールを背後の古橋にフリックして自らは前線にダッシュ、古橋がマウリシオに潰されながらもボールをイニエスタに落として、イニエスタがマウリシオの空けたスペースに走り込んだ田中にスルーパスを送った。ボールを受けた田中はマークに付いた青木、そしてマウリシオのカバーに入った岩波と並走しながらドリブルで浦和陣内ペナルティアーク付近までボールを運んでミドルシュート。GK西川が横っ飛びでセーブしたが、このこぼれ球を押し込んだのは古橋だった。古橋はカウンターの発動時にマウリシオに潰されながら起点となったが、そこでプレーを止めていなかった。長い距離を走ってゴール前に詰めてきたことが報われたゴールとなった。
前半はそのまま終了し、試合は1-0、神戸のリードで折り返した。
後半、注目していたのは浦和がサンペールへの対応を変えてくるか、それとも前半のやり方をそのまま続けるか、という点で、それが確認できたのは後半1分だった。このシーンで、神戸はGK飯倉を大崎とダンクレーの間に上げ、4バック化してボールを回し、サンペールは飯倉からパスを受けられるポジションを取ったのだが、浦和のボランチのエヴェルトンと青木は、どちらもサンペールにはっきりとアプローチには行かず、サンペールにボールが出たらプレスに行く、サンペールに出ずに飯倉がロングボールを蹴ったら最終ラインのフォローに下がる、という中間ポジションを取った。そして、飯倉はサンペールには出さずに前線の古橋にロングボールを蹴り、こぼれ球を右WBの西が回収した。前半のやり方であれば、サンペールにはエヴェルトンが付くことになっていたので、浦和はやり方を変えたということになる。ただ、変えるのであれば、3トップを2トップ+トップ下にして、トップ下の選手がサンペールを見るとか、マークをはっきりさせる方向に変えるべきだったのではないだろうか。曖昧な状態に戻すぐらいなら、そこは変えない方が良かったかなと。前半は確かに1失点はしたが、そこは、古橋がマウリシオとのデュエルを制してボールをイニエスタに落としたこと、GK西川が田中のシュートをピッチ外に弾けなかったこと、そのこぼれに古橋が頑張って詰めたことが要因で、戦術的な問題では無かったので。
続く後半6分には上述のシーンとは逆に、エヴェルトンがサンペールに寄って行ったことで本来エヴェルトンがいるスペースでイニエスタがフリー、ダンクレーが左WBの酒井に展開して酒井がヘッドでイニエスタに落とし、イニエスタがドリブルしてシュート、ファーサイドのポストに当たる、というシーンがあった。この後も、浦和のボランチの守備対応は不明確で、サンペールを誰かがはっきり見ていることもあれば、見ていないこともある、という状態だった。
そして後半13分、ここで神戸の2点目が生まれたのだが、これも原因はサンペールに対する守備の不明確さだった。
センターサークル付近でサンペールがボールを持つと、浦和の2ボランチ、エヴェルトンと青木はどちらも当たりに行かず、中間ポジションに待機。神戸の方は、IHのイニエスタと山口がエヴェルトンと青木の背後、浦和の3バックの前にポジションを取っていたのだが、浦和のCBマウリシオがサンペールからイニエスタにパスが通ることを警戒してイニエスタに寄せた瞬間に、山口がマウリシオの背後、つまり相手の3バックの中央に出来た最終ラインのギャップにダッシュした。サンペールはイニエスタ、山口いずれへのパスも選択せず、大外を上がって来た右WB西に展開、西は浦和ゴールのペナルティエリア角あたりでボールをヘディングし、自分の後方から追いついてきた田中にボールを落とした。浦和の方は田中に槙野、西に宇賀神が対応したのだが、宇賀神が西の動きに引っ張られて最終ラインを大きく下げてしまい、しかもマウリシオは前に出ているので、槙野の背後、ペナルティエリア内に広大なオンサイドのスペースが生まれた。田中がこのスペースに走り込んだ山口にパス、パスが少し後ろ目だったので山口はゴールに背を向けながらトラップ、そして反転して左足でシュート、と見せかけてボールを踏んで止まった。浦和の方は、GK西川、そして山口を追走してきたマウリシオがシュートブロックしようとしたのだが、このフェイントで完全に2人ともタイミングを外された。山口は右足で改めてシュートし、棒立ちになった西川とマウリシオの脇を抜いてゴールを決めた。左足でのシュート、相手が飛び込んでくる、という状況から、右足でのシュート、相手は止まっている、という状況に変えた山口のシュートフェイントは非常に冷静だったなと。逆に言うと、それだけのことがやれるぐらい、浦和が作ってしまったゴール前のスペースは大きかった。
2点のビハインドとなった浦和は宇賀神を下げ、山中を投入。山中はそのまま、宇賀神のいた左WBに入った。
ただ、問題はサンペールの所をどうするかなので、状況は変わらず。後半16分にも、センターサークル付近でサンペールがフリーになり、浦和のボランチの背後のスペースに今度は西が入ってきて、サンペールからフリーでボールを受ける、というシーンがあった。浦和は全体的にはマンツーマンの守備なのだが、サンペールへの対応だけはゾーン的な、人に付くのではなくポジショニングで守る対応になっていて、しかしサンペールからのパスコースを切れているかと言うと切れていない。結果的に、何ら制限を掛けられていない、という状態になっていた。
浦和は後半18分にエヴェルトンを下げて柏木を投入。柏木が左ボランチとなり、青木が右ボランチに回った。更に、後半28分には興梠を下げてファブリシオを投入。ファブリシオはそのまま、興梠のいた右シャドーに入った。
14 杉本 |
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9 武藤 |
12 ファブリシオ |
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6 山中 |
10 柏木 |
16 青木 |
41 関根 |
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5 槙野 |
2 マウリシオ |
31 岩波 |
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1 西川 |
この交代後も浦和の守備のやり方は変わっていなかったが、攻撃面では少しボールが持てるようになった。
最初に書いたとおり、浦和がボールを回す時にはGK西川が3バックの間に入るか、ボランチが落ちて入るか、いずれかなのだが、落ちて配球する役割はエヴェルトン・青木よりも柏木の方が、パスの精度やチョイスの面で良さが出せる。また、神戸の方は2点リードとなったことで、前線が少し守備の強度を落とし、ボールを持たせる守備に変わったので、その点も浦和がボールを持てるようになった原因だった。
浦和の方がボールを持つようになると、マッチアップのズレが今度は神戸の方に出てくる。つまり、サンペールの両脇のスペースでシャドーの武藤とファブリシオがボールを受けやすくなる。神戸の方は、右IHの山口はどんどんサイドまで出てくるし、左IHのイニエスタはそれ程運動量が多くない。よって浦和の方からすると、サンペールの脇のスペースが狙い処だったはずなのだが、前半24分には、交代で入ったばかりのファブリシオがこのサンペールの脇のスペース、イニエスタの背後でボールを受けたものの、距離のある所から豪快にシュートを撃って盛大に外してしまい、ちょっと丁寧さに欠ける印象だった。
神戸の方は、後半22分には酒井を下げて小川を、37分には先制点を挙げた古橋を下げて、大分から獲得した藤本を投入。両者はそのまま、前任者のいたポジションに入った。
21 田中 |
9 藤本 |
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8 イニエスタ |
5 山口 |
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13 小川 |
6 サンペール |
22 西 |
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4 フェルマーレン |
25 大崎 |
33 ダンクレー |
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18 飯倉 |
一方で、浦和の守備の方は変わらず、CBの岩波と槙野がイニエスタと山口について敵陣まで上がって行く一方で、山中と関根は張っている神戸のWBに引っ張られて低い位置取りなので、神戸が藤本を投入した時間あたりでは、CBがボランチやWBよりも前にいる、という状況も散見されるようになっていた。
そして後半38分、またセンターサークル付近でサンペールがフリーになり、サンペールから山口、山口から相手3バックの前にポジションを取ったイニエスタにパスが渡った。この時点で浦和の方は最終ラインが揃っておらず、槙野と山中の左サイドのラインは下げている一方で、マウリシオ、岩波、関根のラインは上げていて、そのギャップ、マウリシオと岩波の背後で藤本がフリー、という状態だった。浦和のCBからすると、前に出ないとイニエスタや山口がフリーになるし、出ると今度は最終ラインにギャップが出来る、その両方を防ぐために何度も上下動しないといけない、ということで、完全にタスク過多に陥っていた。
藤本としては、イニエスタからのラストパスが欲しかったところだが、イニエスタはドリブルを選択。浦和の方は関根が絞って対応し、ボールを引っ掛けたのだが、ルーズボールに岩波と神戸のFW田中が同時に向かう形になり、一瞬早くボールに到達した田中を岩波が倒してしまってPKの判定。このPKをイニエスタが決めてスコア3-0となり、事実上、ここで試合の勝敗は決まった。
浦和の方は、ハーフタイムと前後半の給水タイム、合計3回の修正機会があったにもかかわらず、サンペールへの対応を修正できなかったので、そこが一番の敗因だった。
また、前線のチョイスも良くなかった。興梠と杉本はどちらもセンターFWタイプの選手だが、興梠は広いスペースを動き回ってボールを引き出すのが得意なタイプ、杉本の方は、フィジカルでボールを納めて味方に落したり、味方が作ってくれたスペースでドリブルを仕掛けたりするプレーが得意なタイプである。つまり、興梠はスペースがある1トップ、杉本は近くに味方がいる2トップに向いている。また、杉本はセレッソで出場機会を掴み出した時は3-4-2-1のシャドーだった。それを考えると、この試合は興梠が1トップ、シャドーを杉本と武藤にするか、もしくは興梠と杉本の2トップとし、トップ下の選手にサンペールを見させるか、いずれかの方が良かったかなと。この試合のように、杉本と興梠の距離が離れてしまう、かつ興梠の方が2列目の位置にいる、ということになると、両方とも能力を発揮できる位置にいない、ということになるので、良さが出ない。
一方の神戸。この試合はどちらかと言うと、神戸が良かったというより浦和が悪かったと見做すべき試合だと思うが、それでも、三木谷会長が「バルサ化」を掲げて以降では、最も「バルサっぽい」サッカーが出来た試合になったのではないだろうか。IHの所で相手の間を取り、CBを引っ張り出して相手の最終ラインにギャップを作って攻略するところなどは、本家のサッカーを彷彿とさせた。
また、フェルマーレンと酒井高徳という、フィジカルの強い2選手が加入したことも好材料である。神戸は39失点中13失点がセットプレーからで、これはリーグワーストの数字なのだが、この2人が加わったことと、3バックになってCBの枚数が1枚増えたことで、セットプレーの守備に関しては強度アップが期待できる。また、フェルマーレンと酒井に関しては攻撃面でもフィジカルを活かせるはずで、この試合の神戸のセットプレーでは、フェルマーレンが相手に競り勝ち、得点になりそうだったシーンが複数回あったし、GK飯倉からのロングボールを中に入った酒井が相手CBの岩波と競り合って味方に落とす、というシーンもあった。
16位の鳥栖とは勝ち点2差と、全く油断できる順位ではないが、彼ら新戦力がフィンク監督の戦術に噛み合えば、まだ大きく順位を上げる可能性は残されていると思う。