速さが足りない。J1第3節 川崎フロンターレ VS ガンバ大阪

日時 2018年3月10日(土)13:00
試合会場 等々力陸上競技場
試合結果 2-0 川崎フロンターレ勝利

今シーズン、公式戦でまだ勝ちのないガンバ。今節はアウェーで昨季のリーグチャンピオン、川崎との対戦だったが、結果は2失点、無得点での敗北。シーズン序盤は厳しい相手が続く、ということで予想されたことではあったが、苦しいシーズンの立ち上がりとなっている。

川崎フロンターレ フォーメーション
11
小林
8
阿部
14
中村
41
家長
21
ネット
10
大島
2
登里
7
車屋
5
谷口
18
エウシーニョ
1
ソンリョン

この試合の川崎のフォーメーションは、ワントップに小林悠、2列目に左から阿部浩之、中村憲剛、家長昭博を並べる4-2-3-1。川崎はこの試合の後、中2日でアジアチャンピオンズリーグ、アウェーでのメルボルン・ビクトリー戦が控えているが、この試合ではベストと言っていい布陣で臨んできた。

ガンバ大阪フォーメーション
20
長沢
9
アデミウソン
24
井出
38
中村
7
遠藤
17
市丸
4
藤春
3
ファビオ
5
三浦
14
米倉
1
東口

一方のガンバの方は、ワントップに長沢駿、2列目に左からアデミウソン、井出遥也、中村敬斗を並べる4-2-3-1。
レヴィー・クルピ監督はどちらかというとスタメンを固定するタイプの監督だが、今シーズン、続けて同じスタメンで臨んだ試合はゼロ。まだメンバーが固まっていないことが窺える。またこの試合では、直前のルヴァンカップ、広島戦で負傷交代した倉田秋も帯同しておらず、彼は今のガンバでは希少な違いを作れるタイプの選手なので、以前から負傷離脱している今野泰幸と合わせて、復帰が待たれるところである。

試合は前半6分、そして後半9分という、いずれも早い時間帯にガンバが失点してしまったのだが、1失点目は川崎のCKのボールがエドゥアルド・ネットの前にこぼれた時、一番近くにいた長沢の守備のアクションが遅く、シュートを撃たれてしまったことが原因、そして2失点目は、川崎のカウンターのシーンで市丸が中央に残っておらず、CBの三浦が前に出て対応することになり、サイドにはたかれて背走、その結果、川崎のカウンターを遅らせることが出来なかった、ということが原因だった(最後は阿部のクロスに家長が右足で飛び込んでシュート)。また2失点目のシーンでは、遠藤が左サイドの深い位置に流れて、そこでボールを失ってしまったのだが、その時の遠藤の守備への切り替えも遅かった。
この試合のガンバは、名古屋戦と比べて、守備のポジショニングは整理されているように見えたが、そこに速さが伴っていないと言うか、寄せの速さ、切り替えの速さ、守備のポジションを取る速さ、という物が不足していて、それが失点につながった、という感じだった。

2失点目の後、後半12分に、ガンバは井出を下げてファン・ウィジョを投入。後半の頭には長沢を下げて泉澤を投入していたので、フォーメーションはウィジョのワントップ、2列目が左から泉澤、アデミウソン、中村という並びに。

ガンバ大阪フォーメーション(後半12分以降)
11
ウィジョ
39
泉澤
9
アデミウソン
38
中村
7
遠藤
17
市丸
4
藤春
3
ファビオ
5
三浦
14
米倉
1
東口

形としては、守備の時にはウィジョが前線に残り、アデミウソンが中盤に下がる、という形だったが、これは監督の指示だったのか、という点が気になった。
この交替までのガンバは川崎のボランチに対して2トップ的に守備をする(ワントップとトップ下の2枚で守備をする)、という形で守っていたのだが、そこがトップ下一枚になると、エドゥアルド・ネットと大島のどちらかがガンバのボランチの前でフリーになってしまう。この状態になると、川崎の方としては、ガンバのブロックの中、ブロックの両脇、ブロックの裏、どこでも狙える状態になるので、それに振り回されてガンバの守備組織はカオスな状態になってしまった。
一方の川崎も、ウィジョの投入までは、1点リードしていることもあり、余り無理に攻めず、ブロックの外でもいいのでボールを保持する、という戦い方だったのだが、ボランチがフリーでボールを持てるようになったので、徐々に前がかりになり、そうなるとガンバの方も、奪った後はカウンターを狙える、ということで、この時間帯は両チームに得点が生まれる可能性のある時間帯だった。
しかし結局、この時間以降に両チームに得点は生まれず、試合はそのまま、2-0で川崎の勝利となった。

試合を振り返ると、ガンバは苦しい状況だが、守備に関しては整理されてきている、という感じはした。この試合の川崎は決してフルスロットルではなかったので、そこは差し引く必要があるかもしれないが。
ただ、名古屋戦同様、セットプレーの時や、カウンターを受けた時は、ポジショニングや、切り替えの速さ、当たりの強さ、という物がよりシビアに求められるし、そこは結局、組織というよりも個人の守備能力や意識の問題なので、それが出てこない限りは厳しい。
攻撃に関しては、これまでのリーグ戦ではガンバは長沢を必ず先発に置いてきたし、このサイトでもシーズン前の予想では長沢を軸にしたほうが良い、と書いたが、この試合では、アデミウソンをトップに置いて、SHとトップの選手が近くでプレーするようになってからの方が攻撃が良くなったように見えたので、そういうゼロトップ的な形の方が良いのかもしれない。
ガンバは既に、左利きでU20ブラジル代表経験もある大型ボランチ、マテウス・ジェズスの加入が発表されている。彼を軸に、前線はアデミウソンと遠藤のゼロトップ的なフォーメーションの方が、機能するのではないだろうか。

ガンバ大阪の今後の予想フォーメーション
9
アデミウソン
39
泉澤
7
遠藤
38
中村
8
マテウス
(今野)
21
矢島
(倉田)
4
藤春
3
ファビオ
5
三浦
14
米倉
1
東口

ただ、長沢を外すと今度はセットプレーの守備で高さの不安が出てくるので、マテウスが使える目途が立つまでは、長沢をトップに置くことになるのかなと。